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1997-02-22 13:06:56 +00:00

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<!-- $Id$ -->
<!-- The FreeBSD Japanese Documentation Project -->
<!-- Original revision: 1.50 -->
<!--
<!DOCTYPE linuxdoc PUBLIC '-//FreeBSD//DTD linuxdoc//EN'>
-->
<chapt><heading>FreeBSDのインストール<label id="install"></heading>
<p><em>原作: 不明</em>
<p><em>訳: &a.mita;, <newline>&a.hanai;, <newline>&a.iwasaki;.
<newline>26 January 1997.</em>
<p>それでは, FreeBSD のインストールに挑戦してみましょう.
この章には, あなたが何をする必要があるかの簡単なガイドが
書いてあります. FreeBSD は, CD-ROM, フロッピーディスク, 磁気テープ,
MS-DOSのパーティション, ネットワーク接続しているところでは
anonymous FTP や NFS を通じてインストールすることができます.
どのインストールメディアを利用する場合も, まず<bf>インストールディスク</bf>
をダウンロードするところから始まります. このディスクであなたの
コンピュータを立ち上げることで, FreeBSD とあなたのハードウェアとの
相性に関する重要な情報を手に入れることができ, このハードウェアでは
どんなインストールオプションが使えるかを指定することができます.
もしもあなたが anonymous FTP を使用してインストールする予定なら,
インストールディスクだけをダウンロードすればOKです.
FreeBSDの配布に関する情報は, 付録の <ref id="mirrors" name="FreeBSD の入手方法">
をご覧ください.
仕事にとりかかるには, 以下のような手順を踏みます.
<enum>
<item>このインストールガイドの <ref id="install:hw"
name="サポートされている設定一覧"> の節を読んで, あなたのハードウェアが
FreeBSD でサポートされていることを確認します. SCSI コントローラだとか,
イーサネットアダプタだとか, サウンドカードだとかの, あなたのマシンが
装備している特別なカードのリストを作っておくと便利です. この
リストには, 割り込み番号 (IRQ) とか, IO ポートのアドレスとかの, カードに
関係する設定も書いておきましょう.
<item><url
url="ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/&rel.current;-RELEASE/floppies/boot.flp"
name="ブートディスクのイメージ"> ファイルをあなたの
ハードディスクにダウンロードしてきます. ブラウザのコマンドでは,
<em>display</em> ではなくて <em>save</em> を選ぶことに注意してください.
<bf>注意:</bf> このディスクイメージは, 1.44 メガバイトの
3.5 インチフロッピーディスクと, 1.2 メガバイトの 5.25 インチフロッピーディスク
のどちらでも使用可能です.
</item>
<item>このイメージファイルからブートディスクを作成します,
<itemize>
<item>MS-DOSを使っている場合:
<url
url="ftp://ftp.FreeBSD.ORG/pub/FreeBSD/tools/rawrite.exe"
name="rawrite.exe"> をダウンロードして, これを実行します.
<tscreen><verb>
C:\> rawrite
</verb></tscreen>
このプログラムを実行すると, 書き込むフロッピードライブ
(A: か B: か) を聞いてきて, その後に書き込むファイルの名前
(boot.flp) を聞いてきます.
<p><bf>注:</bf> rawrite.exe に関しては, Windows95 上では DOS モードで
のみ動作し, Windows NT 上では全く動作しないという報告が多く寄せられて
います. Windows NT マシンをお使いの場合は, 別のマシンを使ってフロッピー
イメージを作成してください. また Windows95 をお使いでしたら, まず DOS
モードで起動してから作業してください.</p></item>
<item>UNIX システムを使っている場合:
<tscreen>
% dd if=boot.flp of=<em>disk&lowbar;device</em>
</tscreen>
を実行します. ここで, <em>disk&lowbar;device</em> はフロッピードライブに
対応する <tt>/dev</tt>の中のエントリです. FreeBSD では,
<tt>/dev/fd0</tt> が A:ドライブに, <tt>/dev/fd1</tt> が B:ドライブに
対応しています.
</item>
</itemize>
</item>
<item>インストールディスクを A:ドライブに入れて, コンピュータを
立ち上げ直します. そうすると次のようなプロンプトが出てくるはずです.
<tscreen>
&gt;&gt; FreeBSD BOOT ...<newline>
Usage: &lsqb;&lsqb;&lsqb;0:&rsqb;&lsqb;wd&rsqb;(0,a)&rsqb;/kernel&rsqb;&lsqb;-abcCdhrsv&rsqb;<newline>
Use 1:sd(0,a)kernel to boot sd0 if it is BIOS drive 1<newline>
Use ? for file list or press Enter for defaults<newline>
Boot:
</tscreen>
ここで何もタイプしない場合, 5秒間の待ち時間の後に FreeBSD は
自動的にデフォルトの設定で立ち上がります. 立ち上げの際, どんな
ハードウェアが装備されているかを検出 (プローブ) します. この結果は
スクリーン上に表示されます.
</item>
<item>立ち上げプロセスが終了したら, FreeBSD インストールメニューが
表示されます.
</item>
</enum>
<p><bf>もしも問題が起こった場合</bf>
<p>PC アーキテクチャの制限のため, 100パーセントの信頼をもって検出する
ことは不可能です. もしもあなたのハードウェアが間違って認識されたり,
検出途中でコンピュータが固まってしまうようなことが起こった場合,
まずこのガイドの <ref id="install:hw" name="サポートされている設定一覧">
の節を読んで, あなたのハードウェアが本当に
FreeBSD でサポートされているかどうかを確かめてください.
<p>ハードウェアがサポートされていた場合, リセットして
<tt>Boot:</tt> プロンプトが出てきたところで, <bf>-c</bf> と打ち込んで
ください. こうすると, FreeBSD はコンフィグレーションモードになり,
ハードウェアに関する情報を FreeBSD に与えることができるようになります.
インストールディスクの FreeBSD カーネルは, 多くのデバイスの IRQ,
IO アドレスが工場出荷時の値に設定されているものと仮定して作られています.
もしもあなたのハードウェアの設定を変更したなら, <bf> -c</bf>
オプションで立ち上げて, 設定がどうなっているかを指定してあげること
が必要になるでしょう.
<p>存在しないデバイスを検出すると, 実際に存在している他のデバイスの
検出に失敗することが考えられます. そのような場合は, 衝突している
デバイスを無効にしなくてはなりません.
<p>コンフィグレーションモードでは,
<itemize>
<item>カーネルに組み込まれているデバイスドライバの一覧を表示する</item>
<item>あなたのシステムにないハードウェアのデバイスドライバを無効にする</item>
<item>デバイスドライバの IRQ, DRQ, IO ポートアドレスなどの変更する</item>
</itemize>
などができます.
<p> <tt>config&gt;</tt> プロンプトが出ているところで, <tt>help</tt>
と打ち込むと, 使用可能なコマンドについての詳しい説明が出てきます.
あなたのマシンのハードウェア設定に合うようにカーネルを変更したら,
<tt>config&gt;</tt> プロンプトが出たところで <tt>quit</tt> と打ち込んで,
新しい設定でマシンを立ち上げます.
FreeBSD のインストールがひとたび終了した後は, コンフィグレーションモード
での変更はずっと保持されますので, 立ち上げのたびに設定変更をする必要は
なくなりますが, あなたのシステムの性能を高めるために,
カスタムカーネルを作るのが好ましいでしょう. カスタムカーネルの作成に関しては,
<ref id="kernelconfig" name="FreeBSD カーネルのコンフィクレーション">
の章をご覧ください.
<sect><heading>サポートされている設定一覧<label id="install:hw"></heading>
<p>現在 FreeBSD は, ISA, VL, EISA, PCI バスや, 386SX から Pentium クラス
までのさまざまな種類の PC で動作します (386SXはおすすめではありません).
IDE, ESDIドライブや, さまざまな SCSI コントローラ, ネットワークカードや
シリアルカードにも対応しています.
FreeBSD を走らせるには, 最低 4メガバイトの RAM が必要です. X Window System を
走らせるには最低でも 8メガバイトの RAM が推奨されます.
以下のリストでは, FreeBSD で動作が確認されているディスクコントローラ
やイーサネットカードです. 他の設定でもうまく動いてくれると
思いますが, 私たちのところには情報は入ってきていません.
<sect1><heading>ディスクコントローラ</heading>
<p>
<itemize>
<item>WD1003 (あらゆる MFM/RLL)
<item>WD1007 (あらゆる IDE/ESDI)
<item>IDE
<item>ATA
<item>Adaptec 1505 ISA SCSI コントローラ
<item>Adaptec 152x シリーズ ISA SCSI コントローラ
<item>Adaptec 1535 ISA SCSI コントローラ
<item>Adaptec 154x シリーズ ISA SCSI コントローラ
<item>Adaptec 174x シリーズ EISA SCSI コントローラ
(スタンダード, エンハンスドモード)
<item>Adaptec 274x/284x/2940/2940U/3940
(Narrow/Wide/Twin)
シリーズ EISA/VLB/PCI SCSI コントローラ
<item>Adaptec AIC7850 オンボード SCSI コントローラ
<item>Adaptec
<!-- AIC-6260 and - 実際のところ動いていません, joerg -->
AIC-6360系のボード
AHA-152x や SoundBlaster SCSI などがこれにあたります.
<bf>注意:</bf> Soundblaster カードには, オンボード BIOS
が載っていないので, このカードからは FreeBSD を起動できません.
オンボード BIOS とは, システム BIOS の I/O ベクタにブートデバイスを
登録するときに必要なものです. このカードは外部テープであるとか,
CD-ROM であるとかその他の場合には十分利用可能です.
同じことは, ブート ROM の載っていない AIC-6x60 系のカードにもいえます.
いくつかのシステムでは実際にブート ROM を持っています.
それは電源を入れるかリセットしたとき, 最初に表示されます.
詳しくはあなたのシステムやボードの解説書をご覧ください.
<item>Buslogic 545S &amp; 545c
<bf>注意:</bf> Buslogic社は古くは Bustek社といっていました.
<item>Buslogic 445S/445c VLバス SCSI コントローラ
<item>Buslogic 742A, 747S, 747c EISA SCSI コントローラ.
<item>Buslogic 946c PCI SCSI コントローラ
<item>Buslogic 956c PCI SCSI コントローラ
<item>NCR 53C810 , 53C825 PCI SCSI コントローラ.
<item>NCR5380/NCR53400 (``ProAudio Spectrum'') SCSI コントローラ.
<item>DTC 3290 EISA SCSI コントローラ (1542 エミュレーション)
<item>UltraStor 14F, 24F, 34F SCSI コントローラ.
<item>Seagate ST01/02 SCSI コントローラ.
<item>Future Domain 8xx/950 シリーズ SCSI コントローラ.
<item>WD7000 SCSI コントローラ.
</itemize>
サポートされている SCSI コントローラのすべてで, ディスク, テープドライブ
(含む DAT), CD-ROM ドライブなどの周辺機器との通信に SCSI-I,
SCSI-II が利用可能です.
現在, 次にあげるタイプの CD-ROM ドライブがサポートされてます.
<itemize>
<item>Soundblaster SCSI , ProAudio Spectrum SCSI (<tt>cd</tt>)
<item>ミツミ (全モデル) 独自のインタフェース (<tt>mcd</tt>)
<item>松下 / Panasonic (Creative)
CR-562/CR-563 インタフェース (<tt>matcd</tt>)
<item>ソニー インタフェース (<tt>scd</tt>)
<item>ATAPI IDE インタフェース
(まだまだお試し段階で, クオリティは低いです)
(<tt>wcd</tt>)
</itemize>
<sect1><heading>イーサネットカード</heading>
<p>
<itemize>
<item>Allied-Telesis AT1700, RE2000 カード
<item>SMC Elite 16 WD8013 Ethernet インタフェース,
その他多くの WD8003E, WD8003EBT, WD8003W, WD8013W,
WD8003S, WD8003SBT や WD8013EBTなどの互換品.
SMC Elite Ultra もサポートされています.
<item>DEC EtherWORKS III ネットワークインタフェースカード (DE203, DE204, DE205)
<item>DEC EtherWORKS II ネットワークインタフェースカード (DE200, DE201, DE202, DE422)
<item>DEC DC21140/DC21141/DC21140 ベースのネットワークインタフェースカード:
<itemize>
<item>ASUS PCI-L101-TB
<item>Accton ENI1203
<item>Cogent EM960PCI
<item>Compex CPXPCI/32C
<item>D-Link DE-530
<item>DEC DE435
<item>Danpex EN-9400P3
<item>JCIS Condor JC1260
<item>Linksys EtherPCI
<item>Mylex LNP101
<item>SMC EtherPower 10/100 (Model 9332)
<item>SMC EtherPower (Model 8432)
<item>SMC EtherPower (2)
<item>Zynx ZX342
</itemize>
<item>DEC FDDI (DEFPA/DEFEA) ネットワークインタフェースカード
<item>富士通 FMV-181, FMV-182
<item>富士通 MB86960A/MB86965A
<item>Intel EtherExpress
<item>Intel EtherExpress Pro/100B 100Mbit.
<item>Isolan AT 4141-0 (16 bit)
<item>Isolink 4110 (8 bit)
<item>Novell NE1000, NE2000, NE2100 イーサネットインタフェース
<item>3Com 3C501 カード
<item>3Com 3C503 Etherlink II
<item>3Com 3c505 Etherlink/+
<item>3Com 3C507 Etherlink 16/TP
<item>3Com 3C509, 3C579, 3C589 (PCMCIA) Etherlink III
<item>3Com 3C590, 3C595 Etherlink III
<item>HP PC Lan Plus (27247B と 27252A)
<item>東芝 イーサネットカード
<item>IBM , National Semiconductor社 PCMCIA
イーサネットカードもサポートされています.
</itemize>
<p><em>注意:</em> FreeBSD は今のところ, いくつかのイーサネットカードの
PnP (プラグ&amp;プレイ) 機能には対応していません. もし PnP で問題が起こる
ようでしたら, PnP 機能を無効にしてください.
<sect1><heading>その他のデバイス</heading>
<p>
<itemize>
<item> AST 4 ポート シリアルカード (シェアード IRQ 使用)
<item> ARNET 8 ポート シリアルカード (シェアード IRQ 使用)
<item> BOCA IOAT66 6 ポート シリアルカード (シェアード IRQ 使用)
<item> BOCA 2016 16 ポート シリアルカード (シェアード IRQ 使用)
<item> Cyclades Cyclom-y シリアルボード
<item> STB 4 ポート カード (シェアード IRQ 使用)
<item> SDL Communications Riscom/8 シリアルボード
<item> SDL Communications RISCom/N2 と N2pci 同期シリアルカード
<item> Digiboard Sync/570i high-speed 同期シリアルカード
<item>Decision-Computer Intl. "Eight-Serial" 8 ポートシリアルカード
(シェアード IRQ 使用)
<item> Adlib, SoundBlaster, SoundBlaster Pro,
ProAudioSpectrum, Gravis UltraSound, Gravis UltraSound MAX
Roland MPU-401 などのサウンドカード
<item>Matrox Meteor video フレームグラバー
<item>Creative Labs Video spigot フレームグラバー
<item>Omnimedia Talisman フレームグラバー
<item>X-10 power コントローラ
<item>PC ジョイスティックおよびスピーカ
</itemize>
FreeBSD は今のところ, IBM社のマイクロチャネルアーキテクチャ (MCA) バスには
対応していません.
<sect><heading>インストールの下準備</heading>
<p>FreeBSD のインストール方法はさまざまあります. それぞれの
インストール方法に対して, どのような下準備が必要かをこれから説明します.
<sect1><heading>CD-ROM からインストールする前に</heading>
<p>あなたの CD-ROM ドライブがサポートされていないタイプの場合は,
<ref id="install:msdos"
name="ハードディスクの MS-DOS パーティションからインストールする前に">
に飛んでください.
Walnut Creek の FreeBSD CD-ROM からインストールする場合は, 大した下準備
をしないでもうまくインストールできることでしょう (その他の CD-ROM
でもうまくいくでしょうが, その CD-ROM がどうやって作られているか, 私たち
はわかりませんので確実なことは言えません).
Walnut Creek の CD-ROM に収録されている, ``install.bat'' で直接 FreeBSD
を立ち上げることもできますし, ``makeflp.bat'' でブートフロッピーディスクを
つくることもできます. [注意: もし FreeBSD 2.1-RELEASE を使っていて
IDE CD-ROM ドライブを持っている場合, install.bat のかわりに
inst&lowbar;ide.bat もしくは atapiflp.bat を使ってください. ]
DOS から最も楽なインタフェースを使いたい場合は ``view'' と打ち込みます.
そうすると DOS でのメニューが立ち上がって, 可能なオプション
すべてを選択できます.
あなたが UNIX マシンでブートフロッピーディスクを作成している場合は,
<ref id="install" name="FreeBSD のインストール"> を参考にしてください.
DOS から, もしくはフロッピーディスクから起動をおこなうと,
メニュー ``Media'' から, インストールメディアとして CDROM を
選択することで, 配布ファイルをロードすることができるようになります.
他の種類のインストールメディアは不要なはずです.
システムインストールがすべて終了して, ハードディスクから起動
しなおしてからは, <tt>mount /cdrom</tt> とタイプする
ことでいつでも CD-ROM のマウントをすることができるようになります.
CD-ROM を取り出す前には <tt>umount /cdrom</tt> と打ち込まなくてはならない
ことを覚えておいてください. 単純にドライブから取り出さないように!
<quote><bf>特別な注意:</bf> インストールに入る前に,
CD-ROM をドライブに入れておいて, インストールフロッピーディスクが立ち上がる
ときに CD-ROM を見つけられるようにしておくようにしましょう. CD-ROM を
デフォルトでシステムにつけ加えたい場合も CD-ROM を入れておきます
(インストールメディアとして実際に CDROM を選択しない場合も同様).
</quote>
おわりに, あなたのマシンの CD-ROM を直接使って, FTP 経由で別のマシンに
FreeBSD をインストールさせたいとします. やり方は簡単です.
あなたのマシンのインストールが終了した後に, vipw コマンドを使って,
passwd ファイルに以下の行を追加します.
<tscreen><verb>
ftp:*:99:99::0:0:FTP:/cdrom:/nonexistent
</verb></tscreen>
こうするとあなたのマシンにネットワーク接続できる人 (そして,
login 許可を持っている人) は, メディアタイプとして FTP を選択できるように
なります. 具体的には, FTP サイトの選択メニューから ``Other'' を選択して,
<tt>ftp://<em>あなたのマシンのアドレス</em></tt>
を入力します.
<sect1><heading>フロッピーディスクからのインストールの前に</heading>
<p>あなたがフロッピーディスクからのインストールをしなくては
ならない場合, その理由はハードウェアがサポートされてなかったためか,
単にいばらの道を通ることを楽しんでいるからでしょうが, インストール用の
フロッピーディスクを用意する必要があります.
最低でも bin (基本配布ファイル) ディレクトリ内のすべてのファイル
を入れられるだけの 1.44 メガバイトか 1.2 メガバイトのフロッピーディスク
が必要です. これらのフロッピーディスクを DOS で作成している場合は,
フロッピーディスクは「MS-DOS の FORMAT コマンドでフォーマット」
されなくてはなりません. Windows をお使いの場合は, Windowsの
ファイルマネージャの初期化コマンドを使用してください.
工場での初期化済みディスクを「信用しないでください」. 念のためにあなた
自身でフォーマットし直してください. ユーザからのトラブル報告の多くは
ちゃんと初期化されていないディスクを使用していたことが原因となっています.
私が特にフォーマットし直してくださいと述べているのも, この理由からです.
他の FreeBSD マシンでフロッピーディスクを作成している場合,
フォーマットすることは悪いことではありません. いちいち DOS
ファイルシステムのフロッピーディスクを作成する必要はありませんので,
`disklabel' コマンドと `newfs' コマンドを使って, 次のような手順で
(3.5 インチ 1.44 メガバイトディスク用の) UFS ファイルシステムを
作成することもできます.
<tscreen><verb>
fdformat -f 1440 fd0.1440
disklabel -w -r fd0.1440 floppy3
newfs -t 2 -u 18 -l 1 -i 65536 /dev/rfd0
(5.25 インチの 1.2 メガバイトディスクの場合は "fd0.1200" と "floppy5" にしてください)
</verb></tscreen>
これで他のファイルシステムと同様に mount して書き込むことができます.
フォーマットされたフロッピーディスクを用意したら, それらにファイル
をコピーしなくてはなりません. 配布ファイルはいくつかのかたまり
にわかれていて, これらのかたまり五つで一般的な 1.44 メガバイトの
フロッピーディスクに収まるようになっています. フロッピーディスクに
入るだけファイルを入れていって, 配布ファイルをすべてコピーしてください.
それぞれの配布ファイルはサブディレクトリにコピーする必要があります. 例えば,
<bf>a:&bsol;bin&bsol;bin.aa</bf>とか,
<bf>a:&bsol;bin&bsol;bin.ab</bf>といった感じです.
インストールメディアの選択場面になったら, ``Floppy'' を選択して,
残りの指定をやってください.
<sect1><heading>ハードディスクの MS-DOS パーティションからインストールする前に
<label id="install:msdos"></heading>
<p>
ハードディスクの MS-DOS パーティションからインストールするときは,
まずファイルを <tt>C:&bsol;FREEBSD</tt> にコピーします.
CD-ROM にあるディレクトリ構造を反映してコピーしなくてはなりません.
DOS の <tt>xcopy</tt> コマンドの使用をおすすめします.
例えば, FreeBSD の最低限のインストールをするには, このような手順で
コピーします.
<tscreen><verb>
C> MD C:\FREEBSD
C> XCOPY /S E:\BIN C:\FREEBSD\BIN\
C> XCOPY /S E:\MANPAGES C:\FREEBSD\MANPAGES\
</verb></tscreen>
ここで, <tt>C:</tt>ドライブには十分なディスクスペースが残っており,
CD-ROM は <tt> E:</tt>ドライブに接続されているものとします.
MS-DOS からたくさんの `配布ファイル (DISTS)' をインストールしたい
(そしてディスクの余裕がある) 場合は, それぞれ <tt>C:&bsol;FREEBSD</tt>
ディレクトリにコピーします - <tt>BIN</tt> 配布ファイルは,
最低限必要なものです.
<sect1><heading>QIC/SCSI テープからのインストールの前に</heading>
<p>テープからのインストールは, おそらく FTP を利用したオンライン
インストールか, CD-ROM を利用したインストールができない場合の,
もっとも簡単な方法でしょう. インストールプログラムは, 以下のような
コマンドを使用して, 単純に配布ファイルがテープ上に tar されていることを
期待しています.
<tscreen>
cd /freebsd/distdir<newline>
tar cvf /dev/rwt0 (または /dev/rst0) dist1 .. dist2
</tscreen>
インストールに入る前に, テンポラリ (一時使用) ディレクトリに
十分なディスクスペースを確保して, 作成したテープの<bf>すべての</bf>
ファイルを格納できることを確認してください (テンポラリディレクトリは
自分で選ぶことができます). テープの特性上, ランダムにアクセスするこ
とができませんので, 一時的に極めて大量の容量を必要とします.
テープに準備しただけの量のディスクスペースを一時的に使用することに
留意してください.
<quote><bf>注意:</bf> インストールに入るときは, ブートフロッピーディスク
から立ち上げる<bf>前</bf>にテープをドライブに入れておかなくてはなりません.
さもないとインストール時のデバイス検出のときにテープを見つけられません. </quote>
<sect1><heading>ネットワーク経由のインストールの前に</heading>
<p>三つの物理的な接続形態で, ネットワーク経由のインストールを
おこなうことができます.
<descrip>
<tag>シリアルポート</tag> SLIP もしくは PPP 方式.
<tag>パラレルポート</tag> PLIP (laplink ケーブル使用)
<tag>イーサネット</tag> 標準的なイーサネットコントローラ
(いくつかの PCMCIA カードにも対応)
</descrip>
SLIP のサポートはまだまだ原始的とも呼べる方法なので, ラップトップと
他のコンピュータをシリアルケーブルで接続するといった具合いに,
直接接続してなくてはいけません. SLIP インストールは, ダイヤル機能を
持っていませんので, インストールするためには直接接続しなくてはなりません.
PPP インストールではダイヤルアップ接続が可能ですので, できれば PPP 接続の
方を選択しましょう.
もしもあなたがモデムを使用しているなら, あなたに残された選択肢は
ほぼ間違いなく PPP インストールでしょう. インストール時に必要になりますので,
サービスプロバイダ (ISP) に関する情報を用意しておきましょう.
少なくともプロバイダと, 可能ならあなたの IP アドレスを知っておかなくては
なりません (IP アドレスの欄を空白にしておいて, PPP に IP アドレスの
割り当て処理をさせてもかまいません). PPP ダイヤルの際は, とても
シンプルな端末エミュレータで作業することになりますので, お手持ちのモデムで
ISP にダイヤルするために, ``ATコマンド'' の使い方を知っておく必要があります.
FreeBSD (2.0R 以降) の動いている別のマシンと直接接続が可能でしたら,
``laplink'' パラレルポートケーブルで接続することを考えてみましょう.
パラレルポート経由のデータ転送スピードは, シリアルラインでの
一般的なスピード (最高 50kbit/sec) よりもずっと高速ですので,
高速にインストールすることができます.
最後になりますが, ネットワークインストールのうちでもっとも高速なものとしては
イーサネットアダプタを使用するのがあげられます. FreeBSD ではきわめて多くの
PC イーサネットカードをサポートしています. サポートされている
カードの表 (と, 必要な設定) は,
<ref id="install:hw" name="サポートされている設定一覧"> に書いてあります.
サポートされている PCMCIA カードを使っている場合には, ラップトップの電源を
入れる「前」に差し込んでおくことにも注意してください. 残念ながら今の
FreeBSD は, インストール時の活線挿抜には対応していません.
ネットワークでの IP アドレス, あなたのアドレスクラスに対応した
ネットマスク, マシン名を知っておくことも必要です. ネットワーク管理者の方に
たずねればどんな値を使ったらよいかを教えてくれるでしょう. もしも他のホストを
IP アドレスではなくて名前で引きたい場合, ネームサーバとゲートウェイ
のアドレスも知らなくてはなりません (PPP をご使用の場合は, プロバイダの
IP アドレスになります). これらのうちのすべて, またはいくつかを
知らない場合は, イーサネット経由でのインストールを始める前に「まず」
ネットワーク管理者に相談してください.
何らかのネットワーク接続ができたら, 続けてインストールを NFS か
FTP 経由でおこないます.
<sect2><heading>NFS インストールのための下準備</heading>
<p>NFS インストールはまったく単純明解です. FreeBSD の配布ファイルを
サーバの好きな場所にコピーしておいて, メディア選択で NFS を選択します.
もしサーバが ``privileged (特権) ポート'' へのアクセスのみをサポート
している場合, (Sun ワークステーションの標準ではこうなっています)
インストールを進める前に Options メニューを選択して, ``privileged
port'' オプションを選択してください.
イーサネットカードの性能が悪くて, 転送速度が遅くて困っている場合も,
適当な Options を選択するとよいでしょう.
NFS 経由でインストールするためには, サブディレクトリも
含めたマウントにサーバが対応している必要があります. 例えば,
FreeBSD &rel.current; の配布ファイルが
<bf>ziggy:/usr/archive/stuff/FreeBSD</bf>
にあるとすると, マシン ziggy では <bf>/usr</bf> や
<bf>/usr/archive/stuff</bf> だけではなく,
<bf>/usr/archive/stuff/FreeBSD</bf> の直接マウントが可能に
なっていなければなりません.
FreeBSD の <bf>/etc/exports</bf> ファイルでは, このことは
``<tt>-alldirs</tt>'' オプションによって制御されています.
他の NFS サーバの場合だとまた話が違ってくるかもしれません.
もしもサーバから `Permission Denied' というメッセージが
返ってくるようでしたら, サブディレクトリマウントをちゃんと
有効にできていないことが考えられます.
<sect2><heading>FTP インストールのための下準備</heading>
<p>FTP 経由のインストールは, FreeBSD &rel.current; の最新バージョンを
ミラーしているどのサイトからでも可能です. 世界中の妥当な FTP サイトの
選択肢をメニューに並べておきました.
このメニューに出ていない他の FTP サイトからインストール
する場合や, ネームサーバの設定に問題が生じた場合は,
メニューでサイト ``Other'' を選ぶところで, お好みの
URL でサイトを指定することができます. URL として直接 IP
アドレスで指定してもよく, 直接指定した場合はネームサーバ
がなくても FTP インストールが可能になります. 例えば,
<tscreen><verb>
ftp://192.216.222.4/pub/FreeBSD/&rel.current;-RELEASE
</verb></tscreen>
のような感じですね.
FTP 経由のインストールモードとして, このようなものが
使用可能です:
<descrip>
<tag>FTP Active</tag>
すべての FTP 転送の際に ``Active'' モードを使用します.
ファイアウォール内部のマシンではうまく動きませんが,
passive モードをサポートしていない古い FTP サーバでも
動作します. passive モードでの FTP 転送 (こちらが
デフォルトです) が失敗した場合は, active を使ってください.
<tag>FTP Passive</tag>
すべての FTP 転送の際に ``Passive'' モードを使用します.
このモードを使用することで, ランダムポートアクセスインを
許さないファイアウォールを越えることができるようになります.
</descrip>
<quote><bf>注意:</bf> Active, passive モードは `proxy'
接続と同じではありません! proxy FTP サーバは FTP 要求
を受け付け実際の FTP サーバへ転送します. </quote>
通常 proxy FTP サーバ に対しては, ユーザ名の一部として
@ 記号に続いて実際に接続したいサーバの名称を与える必要が
あります. そうすると proxy サーバは本当のサーバの「ふり」
をするようになります. 例えば: ftp.freebsd.org から ポート番号
1234 で要求を待つ proxy FTP サーバ foo.bar.com を使って
インストールしたいとします.
この場合では, 「オプション」メニューで FTP username を
ftp@ftp.freebsd.org, パスワードとして自分の電子メールアドレス
を指定します. インストールメディアとして FTP (または proxy
サーバがサポートしていれば passive FTP), URL を以下のようにします:
<tscreen><verb>
ftp://foo.bar.com:1234/pub/FreeBSD
</verb></tscreen>
ftp.freebsd.org の /pub/FreeBSD に対する FTP 要求については
foo.bar.com が代理で処理をおこなうことになり, 「むこう」
のマシンからインストールすることができます (インストール時
の要求により ftp.freebsd.org からファイルをもってきます).
<sect><heading>FreeBSD のインストール</heading>
<p>インストールの下準備を適切に書き留めておけば, なんの
問題もなく FreeBSD のインストールができることと思います.
何かうまくいかなかった場合は, あなたが使おうとしている
インストールメディアのことが書いてある箇所まで戻って
もう一度読むとよいでしょう. おそらく最初読んだときに
見落していた, 有効なヒントがあるものと思います.
ハードウェアの問題が出てきたとか, FreeBSD がまったく
立ち上がらない場合は, boot フロッピーディスクに提供されている
Hardware Guide を読んで, 何か解決方法はないか探してください.
FreeBSD のブートフロッピーディスクには, インストールをおこなうために
必要と思われるすべてのオンラインドキュメントを用意してあります.
もしもそのドキュメントがお望みのものでないようでしたら,
私たちはあなたが何にもっとも困っているのかを知りたいと思います.
コメントを &a.doc; にお送りください. FreeBSD のインストールプログラム
(sysinstall) を, うっとうしい ``step-by-step'' ガイドなしに,
プログラム自身で使用方法がわかるようにするのが最終目標です.
目標達成までには時間がかかりそうですが, ともかくそれが
目標なのであります.
閑話休題. ここに, 「典型的なインストールの手順」を
まとめてみましたので, お役にたてるものと思います.
<enum>
<item>ブートフロッピーディスクから起動します. ハードウェアの性能に
よりますが, 起動には 30秒から 3分かかります. 起動したら
初期選択画面が出てくるでしょう, もしもフロッピーディスクから
まったく起動しなかったり, どこかの段階で起動が止まってしまった
場合は, ハードウェアガイドの Q&amp;A を読んで, 理由を
探ってみます.
<item>F1 キーを叩きます. メニューシステムとインストールプログラム
全般に対しての使い方が表示されます. このメニューシステムを
使ったことがない場合は, 「徹底的に」読んでください.
<item>Options を選択し, 他に必要な特別な選択を
おこないます.
<item>典型的なインストールでおまかせしたい方は Novice を,
インストールのそれぞれの段階をいちいちコントロールしたい方は Custom を,
(可能であれば適切なデフォルトを使用して) 簡単にさっさと済ませたい方は
Express を, それぞれ好みに応じて選んでください.
FreeBSD を初めて使う方には, Novice を一番におすすめします.
<item>final configuration メニューからは, メニュー形式のさらに
進んだ設定をおこなうことができます. ネットワーク周りの
設定は, 特に CD-ROM / テープ / フロッピーディスクから
インストールして, まだネットワーク設定をおこなっていない
人にとっては特に重要でしょう. インストールの時点できちんと
設定しておけば, ハードディスクからシステムを立ち上げ直した
時点でネットワーク接続ができるようになっていることでしょう.
</enum>
<!-- なぜか最近の install.sgml では, 削除されてます. もったいない... -->
<!--
<sect1><heading>Express インストール</heading>
<p>Express インストールは Custom インストールとそんなに変わる
ところはないのですが, 必要な作業を流れに沿って順番に提示
してくれて, それぞれの段階で便利なガイドが表示されるところが
ことなっています.
<enum>
<item>インストールは `Partition Editor' から始まります.
ここでどのドライブを FreeBSD で使うかを指定します.
もしもドライブ全体を使いたい場合は, `A' コマンド
だけを打ち込めばよいはずです.
<item>次に `Label Editor' に進みます. 確保した FreeBSD の
パーティションをどのように使うか, または DOS のような
FreeBSD 以外のパーティションをどこにマウントするかなどを
指定します. 標準のままの使い方でよければ単に `A' と
打ち込みます.
<item>次は `Distributions' メニューに進みます.
ここでは何をインストールしたいかを選択します.
小規模システムにしたい場合は ``User'' を選択しますし,
FreeBSD からの何らかの拡張をしようと思っている場合は
``Developer'' を選択します.
どの選択肢も気に入らない場合は Custom を選んでください.
<item>次に, `Media' メニューで, どのメディアから
インストールしたいかを指定します. もしも望みのメディアが
選ばれており, 自動的に設定されていた場合は, ただメニュー
から戻ってくるだけで OK です. そうでない場合はメディアタイプ
の細かい指定をおこないます.
<item>おわりに, これまでのすべての指定で GO サインを出すか
どうか求められてきます (これまでの段階ではまだ
ディスクに書き込まれていませんし, GO サインを
出すまで書き込まれません). GO サインを出すと
いよいよインストールが始まります. 新しく
作ったパーティションや, 変更したパーティションの
情報が書き出され, 新しいファイルシステムが
作られたり, ファイルシステムはそのままでラベル
されたりします (新しいファイルシステムを作るか,
既存のものにラベルするかは, Label Editor の
newfs オプションをどう設定したかで決まります).
ファイルシステムができると選択した配布ファイルが
すべて展開されます.
</enum>
ここまでくれば, sysinstall プログラムでの作業は大体おしまいです.
`Quit' を選択できます. sysinstall プログラムを
インストーラとして使用している場合 (システムのインストール
が完了する直前) は, 最後の行でリターンキーを打って
`Quit' を選択すると, システムは再起動します (訳注:再起動した
ときにはブートフロッピーディスクを抜きとります). インストールの
際にブートマネージャオプションを選択していたなら, `F?'
プロンプトのついたブートメニューが現れるでしょう. 表示され
ているとおりにファンクションキーを押して FreeBSD を選択する
と, ハードディスクから FreeBSD が立ち上がることでしょう.
何らかの理由でうまくいかなかった場合は, ハードウェアガイドの
Q&amp;Aを読んで, 問題解決の手がかりを探してください.
<sect1><heading>Custom インストール</heading>
<p>このメニューを使えば, ``Commit'' しない限り, あなたの
システムを変更することなくすべての設定ができます. ``Commit''
することですでに指定しておいた, システム変更の要求を実際に
おこないます. メニューのなかの, いくつかのオプションでは,
変更点をその場で書き込めるように `Write' コマンドが用意
されていますが, 本当に必要があると確信を持っている場合のみ
使用するべきでしょう. 変更点を最後まで実際に書き込まないで
おいて, 最後の瞬間まで気が変わったときにオプションを変更
できるようにしておくべきでしょう.
もしも混乱したときは大抵, F1 キーを押すと表示される
スクリーンに関する正しい情報が得られると思います.
-->
<!-- ここまでコメントアウトしてます -->
<sect><heading>MS-DOS ユーザのためのQ&amp;A</heading>
<p>多くのFreeBSD ユーザは, MS-DOS が入っている PC に FreeBSD を
インストールしたいと考えます. そのようなシステムに
FreeBSD をインストールする際によく聞かれる質問を集めて
あります.
<p><bf>助けて! ディスクスペースが余ってないのです.
最初に MS-DOS のファイルを全部削除しないといけませんか? </bf>
もしあなたのマシンですでに MS-DOS が走っていて, FreeBSD の
インストール用の空きスペースが少ないか, まったくない場合でも
大丈夫です. FreeBSD の CD-ROM や, FTP サイトの <tt>tools</tt>
ディレクトリに FIPS プログラムというのがありますが,
これが非常に役立ちます.
FIPS を使えば, すでに存在している MS-DOS のパーティションを
二つに分けることができ, さらにもともとのパーティションは
残してくれて, 二つめのパーティションを FreeBSD の
インストールに使用することができるようになります.
まず DOS6.xx についてくる DEFRAG か, Norton Disk ツールを使って,
MS-DOS パーティションからフラグメント情報を取り去って, その後に
FIPS を走らせます. FIPS ユーティリティから必要な情報が
手に入ります. その後マシンを立ち上げ直して, 空いた場所に
FreeBSD をインストールします. どのくらいの空きスペースが
インストールに必要かは, <em>Distributions</em> メニューを
参考にしてください.
<bf>FreeBSD で MS-DOS の圧縮ファイルシステムにアクセス
できますか? </bf>
いいえ. もし Stacker(tm) や DoubleSpace(tm) のような
ユーティリティをお使いの場合, FreeBSD は非圧縮の部分にしか
アクセスできません. 残りの場所は一つの大きなファイルとして
(stack された, もしくは doublespace されたファイルとして)
見えます. <bf>そのファイルを削除しないでください!!</bf>
削除してしまうと後できっと後悔します.
非圧縮の MS-DOS の基本区画を作って, そちらを MS-DOS と
FreeBSD とのやり取りに使うのがよろしいでしょう.
<bf>MS-DOS 拡張フォーマットをマウントできますか?</bf>
はい. DOS 拡張パーティションは FreeBSD の他の「スライス」の最後に
マップされます. 例えば D:ドライブ が /dev/sd0s5, E:ドライブが
/dev/sd0s6, といった具合いです. もちろん, この例では拡張
パーティションが SCSI ドライブ 0 にあることを仮定しています.
IDE ドライブでは当然, ``sd'' が ``wd'' となります. 他の DOS ドライブを
マウントするのと同様に, 次のようにして拡張パーティションもちゃんと
マウントできます:
<tscreen><verb>
mount -t msdos /dev/sd0s5 /dos_d
</verb></tscreen>
<bf>MS-DOS のバイナリを FreeBSD で実行できますか?</bf>
まだです. この機能を実現するためのサポートを期待しているのですが,
いまのところ実際にこの作業をしている人間はいません. BSDI には
寄贈された BSD 用の DOS エミュレータがあり, 徐々に FreeBSD-current
に移植されつつあります.
もしあなたがこの作業に加わりたいと思いましたら &a.emulation
にご連絡ください.
それまでの間, <ref id="ports" name="ports コレクション"> には, pcemu
という素晴らしいアプリケーションがあり, これをつかうことで多くの
MS-DOS のテキストモードで動くプログラムを完全な 8088CPU の
エミュレーション環境で走らせることができます.